本当はリロが亡くなった後
眠れずにまとめていたものなのだけど、
今やっとアップ出来ます。
リロが病気になった時に、
分からない事だらけだったのでネットでたくさん調べました。
病院で教わった事や、あげていた食事などの事について足跡を残しておきたいと思いました。
同じ病気の猫ちゃんへほんの少し参考になったら幸いです。
<リンパ腫について>
猫ではレトロウイルスのひとつである猫白血病ウイルス(FeLV)が知られており、この猫白血病ウイルスは猫のリンパ腫の原因の約60%を占めている。猫白血病陰性の猫のリンパ腫瘍は残りの約40%にみられるが、その原因はよく分かっていない。
猫のリンパ腫を細胞のタイプによって分ける方法もあるが、ここでは解剖学的な部位によって分類したものを紹介する。全身のリンパ節および器官(とくに肝臓、脾臓)に発生したものを消化器型リンパ腫、皮膚を中心にしたものを皮膚型リンパ腫、縦隔リンパ腫や胸腺を中心にしたものを胸腺縦隔型リンパ腫と呼ぶ。ほかに猫では腎臓、脊髄、眼などに単発で発生するものがある。リンパ腫が全身性で腫瘍細胞が循環血液中に出現した場合にはリンパ球白血病という。
猫のリンパ系腫瘍の発生率は、10万頭中100頭と言われており、猫の全悪性腫瘍の約30%がリンパ腫との報告がある。腫瘍の発生部位により組織への侵襲の程度がそれぞれに異なるので、リンパ腫の経過、症状、予後などはさまざまである。
<発生状況>(あくまでも目安だということでした)
縦隔型/発生頻度(20~50%)/平均発生年齢(2~3歳)/FeLV陽性率(80%)
多中心型/発生頻度(20~40%)/平均発生年齢(4歳)/FeLV陽性率(80%)
消化器/発生頻度(15~45%)/平均発生年齢(8歳)/FeLV陽性率(30%)
皮膚型/発生頻度(5%以下)/平均発生年齢(8~10歳)/FeLV陽性率(10%以下)
<予後>
因子/良好
進行度(ステージⅠ・Ⅱ→MST 7.6ヶ月)
FeLV感染((-)→MST 7.0ヶ月)
発生型(●多中心型→MST 18ヶ月、治療反応率68%/●消化器型→MST 9.6ヶ月、治療反応率50%)
因子/不良
進行度(ステージⅢ・Ⅳ・Ⅴ→MST 2.5ヶ月)
FeLV感染((+)→MST 3.5ヶ月)
発生型(●腎臓型→MST 5ヶ月、治療反応率16%/●消化器型→MST 1.5ヶ月、治療反応率45%)
※MST・・・中央生存期間
☆リロは、悪性リンパ腫の腎臓型で末期でした。無治療だと1~2ヶ月の命と診断されました。
<治療概論>
多剤併用両方実施→6~9ヶ月生存/1年生存率:20%
<抗がん剤について>
癌に耐性が出来ないように数種類の抗がん剤を使って治療を進める事が多いようです。
組み合わせの種類(プロトコール)については色々フォーマットがあって、病院によってどのフォーマットを選ぶか、またはそのフォーマットをアレンジしているみたいです。ネコちゃんによってもどの抗がん剤が効き目があるのか様々ですので抗がん剤の種類についてはここでは説明は省略します。
☆リロが受けたプロトコールは、
1ヶ月目→週に一度4種類の抗がん剤の中から一種類+ステロイド
第5週目はお休み、第7,8,9週目は週に一度、10週目はお休み、
そこから先は2週間に一度、といったようにだんだん間隔をあけて寛解に持って行くといった計画でした。表には25週まで計画はありました。
☆リロは1ヶ月で4種+ステロイドを試しました。リロの体に負担をなるべくかけたくなかったので、副作用があまり出ないように先生がその週の体調と血液検査の結果を見ながら、体重に応じて規定の量の半分だったり、3/4の量の抗がん剤を投与していました。しかし、腎臓癌が全く小さくならず、(大きくはなっていなかったという意味ではそれなりに食い止めていたのかも)プロトコール以外の抗がん剤(猫で使える抗がん剤はあと2種類と言われました)のうち、比較的副作用の少ない方を試しました。
体調が思わしくない週は抗がん剤をお休みして、ステロイドのみの週もありました。
抗がん剤を使用している期間はカリカリを食べたり、ウエットを食べたり、比較的食欲があったように思います。ただ、抗がん剤を投与した2、3日後から副作用が出てまた食べなくなったりを日々繰り返していました。
リロの煩った腎臓型は先生に治療の反応率が低いと聞いていた通り、抗がん剤はあまり手応えがありませんでした。でも、病気と判明するまでの食べたいのに食べれなくてご飯をじっとみつめていた姿があまりにもやりきれなく、抗がん剤を使った事により、少しだけ食欲が出てカリカリやお刺身などを食べてくれた日もあったので救われました。
<フードやサプリ>
もともとジャンクフードが好きだったので、
腎不全のリロに塩分の多いジャンクフードを与えるのはとても嫌だったのですが
先生からも「とにかく食べたいというものはなんでもあげていいよ」と言われる程リロは状態が悪かったので、リロが少しでも食べてくれる物なら何でもいいと色々あげていました。
本人もその方が気分転換になって良かったみたいです。
病気のせいか、今日はこれを食べたけど、明日はもう食べない、みたいな日がずっと続きました。
なので1パック開けて他未開封のフードがどっさり。。。
腎臓サポート系/
プロステージ ル・シャットデトレ(カリカリ、よく食べた)
ドクターズケア キドニーケアフィッシュテイストネコ用(カリカリ、よく食べた)
療養食/
リーナルケア猫用(液体、本当に何も食べない飲まない時にスポイトで)
ヒルズ プリスクリプションダイエット 犬猫用(何も食べない時の強制給餌用)
その他/
H4O ペットサイエンスウォーター(酸素水、少しでも体調が軽くなればと、、)
コルディM 犬猫用冬虫夏草サプリ(サプリ、少量のウエットと混ぜて口の中へポン)
まぐろ赤身(刺身用)
焼き海苔(何も食べれないときリロは異様に欲しがりました。)
鰹節の出汁(何も飲まないとき)
ジャンク系/
懐石、COMBO、ボーノ、金のだしカップなどなど…ペットショップに
置いてあるスープの多いウエットは一通りチャレンジしてみました。
食べなくてもカリカリとウエット系を両方置いてみたり、朝と夜で変えてみたり色々。。。
空しいですが廃棄する方が断然多かったです。でも時々食べてくれるのが嬉しいんだな。。
途中、本当に何も食べないのに欲しそうな顔をする時には焼き海苔をあげたら少し食べてくれてそこから食欲が僅かに戻る事もありました。
<皮下点滴について>
腎臓癌により腎不全の状態になったリロ、
腎不全になると、
1.老廃物の除去
2.尿の生成
3.ホルモンの分泌
これらの機能が不全になります。
「エリスロポエチン」というホルモンが出せなくなると、新しい赤血球が作られず貧血になって行きます。
腎臓のしくみについては、こちらのページに分かりやすくかいてありました。
背中から皮下にビタミンや水分を入れてなるべく体内の毒素を薄めます。
リロは一日おきに通院で皮下点滴を行っていましたが、
後期は先生にお願いして、自宅で毎日行っていました。
わたしが通っていた病院では以前は自宅での皮下点滴を行っていたそうなのですが、
自宅では細菌感染の恐れなど色々リスクがあるのでやめていたそうです。
相談して、自己責任で行う事、その日に使う分だけ取りに行くという約束のもと自宅での皮下点滴を許可して頂きました。
病院の先生の考え方に色々あると思います。
通院中は絶えずずっと鳴いていたリロなので、通院が減らせたのは良かったです。
ただ、本当の最期の頃は皮下点滴さえ吸収出来ず、かえって負担になるので
体調やトイレの回数、通院や通わない時は先生相談は細かくした方が良いと思います。
<輸血の事>
猫の血液型はA型、B型、AB型の3種類。猫の90%はA型だそうです。
リロも、ドナーとなった次女ハイジもA型でした。
採血の量は体格に応じて猫では30~60ml。頸部、前肢から毛狩りをして採血します。
大人しい子はそのまま輸血しますが、動く子は鎮静剤を打って処置。
ちなみにリロは静か(というかぐったり)なので鎮静剤は必要ありませんでしたが、
超元気なハイジは鎮静剤打たれてました。。ハイジから40mlもらいました。
ドナーとなる側の猫ちゃんにも体重や年齢など条件があります。また、その他にもリスクがあります(鎮静剤や採血の副作用で嘔吐したり。ハイジも採血した夜中に吐いてしまいました)ので担当の先生によくお話を伺ってください。
ハイジは1~2週間くらいはあまり元気無かったように思います。そして、ストレスで500円玉大のハゲが出来てしまいました。
現在は回復しハゲた所にも毛が生えてきましたが、ハイジにも大きく負担をかけてしまった事を大変申し訳なく思いました。
輸血後のリロは一時的に体調も回復、ご飯も普通の1食分くらい食べれるようになりました。
良かった!と思うのもつかの間、やはり輸血しても病気は進んで行きます(涙)、、2週間後にはまた貧血になりました。
<思うこと>
悪性リンパ腫のこと、腎臓癌のこと、リロが食欲が無くなるまで全く分かりませんでした。
クリスマスイブにあと1~2ヶ月と余命宣告を受け、あの時はあと1ヶ月でリロとお別れなんて考えられなかった。
わたしたち家族に出来る事、色々考えました。
どんな方法も愛する猫のために選んだ道ならわたしは間違っていないと思います。
リロの猫本来の姿としての尊厳とわたしたちの子どものような存在のリロへ何をしてあげられるのか。。
毎日葛藤しながら無我夢中でした。
そして翌年に一緒に桜を見れた事が一番良かったです。
そしてどんな治療よりも、そばにいてあげること、話しかけてあげる事、好きな場所でゆっくりさせてあげる事が
一番喜んでいたように感じます。
リンパ腫の全ての猫ちゃんが少しでも和らぎますように。。。
リンパ腫で昨日、愛猫ハルを亡くしました。
返信削除13歳でした。
縦隔型と消化器型です。
最後は胸水による呼吸不全でした。
でも私の腕の中で看取ることができ、よかったです。
リロちゃんのブログを読んで、同じように家族を亡くされた方の想いを知ることができました。
緩和ケアのみで、抗がん剤などの積極的な治療をできる状態ではなかったのですが、2ヶ月頑張りました。
もしよければブログにお立ち寄りください。
最終章はまだ書けていません。T_T
http://harukainana.hateblo.jp/
ナナさん、Blogにお返事させて頂きました。
削除はじめまして。
返信削除突然のコメント大変失礼致します。
我が家の愛猫ちぃに先日リンパ腫の診断がおり
色々と調べている中で、こちらのブログにたどり着き
涙か止まらなく失礼かと思いつつコメントさせて頂いております
我が家の娘(といっても16歳のおばあちゃん猫ですが)
春を少し過ぎた頃から食べたご飯を吐くようになり通院を開始
血液検査や触診の結果では特におかしな事はなく…
ただ歳のせいなのか?腎臓の数値はあまり良くないとの事でしたが…それ以上の検査をせずいました
ですが体重が徐々に落ち、遂に数週間前には食事を殆ど取らなくなりお腹のエコー検査と細胞検査の結果悪性リンパ腫と診断されました…
少しでも余生を苦しまず好きなモノを食べて穏やかに過ごして欲しいと今は願っていますが
もっと早く何かしてあげられたのではないか…色々と考えては涙が出てしまう毎日です
今も何をしてあげるのが一番いいのか…抗がん剤治療を含め、正直どうしたら良いのか迷う日々です
長々と取り留めのないことを申し訳ございません
最後のお言葉…とてもとても胸にしみています
フードやサプリぜひ参考にさせて下さい
突然失礼致しました…
匿名さん
削除もっと早く何かしてあげられたのではないか...わたしも病気が分かった時、そんな風に思っていました。
食欲が無い猫ちゃんの姿を見るのはとても辛いですよね。。
16歳!飼い猫さん、匿名さんの愛情をたくさん受けて来られたんですね、幸せ者です。
リンパ腫は腎臓型でしょうか、
リロの場合は10歳でしたが、触診でかなり腎臓が大きくなっていた事や、
リンパに転移している可能性あるとの事でした。
先生に聞くのはかなり勇気が入り辛い事でしたが、余命や病気の為に食欲不振になって落ちてしまった体力の事を考えると、手術現実的ではありませんでした。
抗がん剤も一時の効果は得られましたがその後必ず副作用もありましたので、16歳の猫ちゃんの体力を考えると、、、
もし抗がん剤治療を受ける場合はそのあたりの事を先生とよくご相談した方が良いと思います。
匿名さんのメッセージ、胸が苦しくなる程お気持ちよく分かります。
たくさん側にいて、猫ちゃんが好きな事をたくさんさせてあげてください。
なんかうまいこと言えなくてごめんなさい、、
猫ちゃんの事、とても心配ですが匿名さんのお体も心配です。
体調崩されないよう、お体大切になさってくださいね。
すみません。コメント失礼します
返信削除10日前まで元気だった子が、たった一日で激変してしまいました
二週間くらい前、あれ?よく水飲むなって思ってたんですが、それ以外は変わらず生活してました
先週の火曜日の朝までは、いつも通りにご飯をガツガツ食べ、それを見ながら仕事に向かったんです
水曜日の夜、仕事から帰ってくると、エサが器にけっこう残ってたんです
水曜の朝にエサをあげてくれたダンナは、それまで食べてたと思うって言ってるんです
その日にネットで調べて、次の日の夜に病院に連れて行きました
数値からして、腎不全の初期の初期、これなら食事で抑えられる、全く問題ないと言われ、それ用の餌を何種類か持って帰りましたが
金、土、日と日に日に食べなくなり、どんどん弱ってきて、
日曜からはウンチもでなくなり、火曜日の夜に、大きな病院に連れて行きました
そこで検査してもらい、腎臓にリンパ腫の疑いと腸に何か分からない腫瘤があるとのこと、また、腎不全初期の初期どころじゃない数値のため、入院となりました
結局、それからの検査の結果、腎臓のリンパ腫のため、抗がん剤治療と腸の腫瘤は切除しないと腸が全く機能していないと言われ、
今、途方に暮れています
腎不全の初期の初期…何だったんでしょう
あのとき、大きな病院に来ていたら、こんなことにならなかったんじゃないかって
自己嫌悪に陥るばかりです
すみません。話を聞いてもらいたくて、書いてしまいました
クロネコさん
削除お返事が遅くなってしまってごめんなさい。
その後ネコちゃんのご様子はいかがでしょうか。
何歳くらいのネコちゃんなのかな、年齢や病気の進行具合によっていろんな選択肢があると思います。
リロがかかった病院は様々な手術も行う先進的な病院で先生もたくさんいらっしゃいましたが、
同じ病院内の先生によっても考え方が違って色んな意見を聞きました。
クロネコさんの思う気持ちと治療方針が合う道を見つけられますように願っています。
飼い主さんのお体大切にしながら、ネコちゃんと出来るだけたくさんいてあげてください。